『3対1』の不思議・・・

介護施設への入居を考えた事のある方ならば、介護の現場での人員基準の「3:1」というのを耳にした事があると思います。

 要は利用者(入居者)3人に対して、介護にあたる者を1人おきなさい、ってもの。

 これ施設系の介護サービスに関しては、どれも一律で「人員基準は3:1」って決まってるんですね。

 まだ自分もペーペーだった頃、特別養護老人ホームや有料老人ホームがグループホームと同じ「3:1」の人員基準だっ、てのがどうにも納得が行きませんでした・・・。

 だってワンフロアで70~80人も入居者がいるのに、職員は5~6人しか見当たらない・・・。

 これがグループホームであれば20数人の職員がいる計算になるはずなんだけど???

 で、調べてみて分かったことは、同じ3:1でも特養や有料とGHでは大きな違いがあると言う事。

 グループホームの場合は、日中の時間帯に3人の介護職員がいなければならない(8時間×3=24時間)のですが、特養や有料の場合は『入居者の数に対して3:1の人員を確保していれば良い』って事です。

 70人の特養だとしたら、24人の人員が確保(雇用)していればOKなんです。

 でも・・・24人確保していたとしても、そのうちの7人の職員は週休2日の休日でお休みです。(有休も考えれば8人?)

 さらに残る17人の中には、必ず毎日3~4人の夜勤者がいるでしょうからこれをマイナスすると13人です・・・。 

※ちなみにグループホームえでは、日中の時間帯お3人とは別に、フロア毎に1名の夜勤者を置かなければなりません・・・。 

 も一つ加えて、まだその中に看護師(70名なら3名のNs)や生活相談員、機能訓練指導員、管理者等も含まれることを考えると、実際に現場で介護にあたる職員は『7~8人(私が不思議に感じていた通り)』しかいなくなってしまうんですね。(+_+)  

 これに気付くと、グループホームでの3:1の支援がどれだけ手厚い体制なのか!って思います。
(本音を言えば、特養の人員基準を今のGH並みにして、GHにはさらに人員を増やさなきゃ、まともな認知症ケアなんて出来ないとも思いますが・・・)